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発言の一部を削除する動議に反対する動議について(新聞記事)

 議会は言論の府であり、言論により事を決めていく機関であります。

 議会は、国民がみずから選んだ代表者の組織する機関、すなわち議会を通じて、間接的にその意思を意思の決定と執行に反映させる統治形態です。間接民主制の重要なシステムであります。間接民主制であるが故に、選挙で選ばれた議員の発言は何よりも尊重されなければなりません。
 選挙があり、多数を占めた会派が多数決をいいことに何でも強引に議会運営をしてしまうなら議会など必要ありません。選挙が終わったら後は多数派がすべて決めてしまえばいいことです。間接民主制であるが故に、少数の意見表明をしっかりと行い、その声に丁寧に耳を傾ける。それにより採決を行う。場合によっては、少数意見の中にも配慮しなければいけない内容をしっかり修正して物事を決めていくことが必要です。

 
 埼玉県議会も国会も発言を封殺することがここ数か月の間に何度何度も繰り返し行われました。

 埼玉県議会12月定例県議会。ある議員の一般質問の内容の発言内容について一部発言の削除を求める動議が出されました。
 県議会のルールでは、議事録から発言内容を削除するには、いきなり本会議で動議が出され、委員会審議もなく、討論もなく、いきなり採決で決まります。こんなルールでいいのでしょうか。
 私は、発言の一部削除を求める動議に反対する動議を議長に提出しましたが、否決。結果、削除を求める動議は可決され、取扱いを議長に一任されました。
 議長が発言内容の削除について一任を求める。これもおかしな話です。どの部分を削除するのか、明確にならずに議長がすべてを判断することも決めてしまいました。

 
 また本議会では、請願に対して討論をさせない手続きが議会運営委員会で決まりました。
 以前、県議会では何度も出てくる同じような趣旨の請願に対して討論を省くということが多数決で決まってしまいました。もちろん私たちは一貫してこれに反対しています。憲法16条に保障された国民の請願権に対して、議会がその意思表示をするのに多数決だけで、討論などの発言の機会がなく、どのような理由で賛否を判断するのか県民に対して示されないまま、採決をされる状況になってしまいました。

 更に、本定例会では、同様の趣旨でないような請願に対してまでも、初めて出た請願に対しても討論の必要がないということを議会運営委員会が多数決によって決めてしまいました。討論をするかしないかを、多数をにぎったものがその場の恣意的な判断によって決めてしまう。法律や条例に敏感でなければならない立法府の人間が、その状況に応じて自分たちの都合でころころとルールを決めてしまう。これは法治国家の体制下で行われることなのでしょうか?

 悲しいことではありますが、埼玉県議会では、これに類することが何度も何度も行われていることを付言しなければなりません。「これが民主主義だ」と考えているなら、間接民主制の制度をしっかりと勉強し直すべきです。

 間接民主制であるが故に、少数の意見を丁寧に聴く、それが出来ないならば議会など必要がなくなる。これらの一連の行為が自殺行為だということ、議会の権威を著しく失墜させるものであることを認識すべきであります。

 国会でも同じようにひどい手続きが続いています。
 本国会では、強行採決が20回以上も行われました。議事運営を決める委員会の理事会でも、委員長が反対の理事を指名せず、賛成の理事しか発言をさせない。反対の討論も封殺をする。それも国家の一大事の法律に対する討論を封殺したのであります。

 これが民主主義国家のやることでしょうか?言論により意見をたたかわせて対応できない不誠実な議会ならば、体裁は民主主義国家でありますが実質は独裁国家を意味するものであるということを認識するべきです。